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汚れ取り

20140920 仕事用の事務椅子のホイールを掃除した。知らぬ間に埃と汚れの塊が筋状に盛り上がって、ポロポロはがれて気がついたと言う訳だ。その汚れを見て、ピンセットでペリペリ剥がしてみて、これはどこかで経験のある面白さだと思いだした。  トラックボールのついたマウスは今ではLEDマウスにすっかり淘汰されてしまったが、カーソルの動きが悪くなるとトラックボールや小さなホイールにこびりついた汚れをピンセットで剥がしていたのは使っていた人には必ずある経験だろう。筋状に固まった汚れの端をピンセットでつまむと、うまく行けばぐるりと一周きれいに剥がれる。そのあとのスムーズな動きと相まって、何ともすっきりとした気持ちにしてくれたものだ。  椅子のホイールを掃除したところで座り心地が劇的に改善されるわけではないが、きれいにする気持ちよさは久しぶりに味わえた。次にひそかに狙っているのはダイソンの掃除機のノーマルヘッド。使い勝手はあまりよくないが、小さなパーツが取り外せるようになっていて埃が詰まってもメンテナンスがしやすい。そろそろいいのではないか、たっぷり汚れ剥がしを楽しめるのではないかと目論んでいるのだが、あんまり放置しているとただ汚くしていると思われそうで癪である。癪だけど一気に綺麗にしたいし、綺麗にしたいけどもうちょっと育てたいし。阿呆な悩みだと猫がそっぽを向いた。

馬に乗る

20140621 先日、スーパーの前で勧誘されて乗馬体験なるものに行ってきた。車で走ればそう遠くない所に乗馬クラブがあり、新規会員の勧誘イベントで体験乗馬を開催しているのだ。世の中タダほど高いものは無いが、乗馬で悪質商法など聞いた事が無いから、これは面白いとばかりに話に乗ってみたのだ。  広い馬場の中でも屋根付きの小さなコーナーで、一人ずつインストラクターが付いて手綱を握ってくれて、基本の乗り方と速足までを教えてくれる。「速足までの習得時間が早いのは筋がいい」とはお世辞だろうが、人馬一体になる感覚をちょっとだけ味わえたのが楽しかった。  馬に乗るのも面白いが大きな動物と触れ合うのも普段はなかなかできない経験。つぶらな瞳を覗き込みながら鼻面をなでてやると、思いのほか柔らかい。引き締まった首筋もお尻も想像以上にプヨプヨしている。乗りこなす事がどうとか言う以前に馬たちと定期的に触れ合えるのなら、乗馬クラブも悪くないと思い始めたが、かかる経費がちょっとした車を購入して維持するのと同じくらいと聞いてスッパリあきらめた。

チョイ寿司

20131027 寿司は江戸前、握りは関東に限る。東京に出るといつも寄る寿司屋がある。築地に近い場所で新鮮な旬のネタを用意して、魚介が苦手なうちのカミさんをもうならせる店。  先日の東京では何かと忙しかったので、帰りの飛行機を遅い時間にして、ギリギリまで寿司屋で過ごそうという事になった。なんだかんだ用事を済ませて寿司屋にたどり着き、時計を確かめると猶予は45分。大将に旬の握りと冷酒を頼むと、流れるような動作で次々と握りが目の前に並ぶ。いつもと同程度の量でしめの巻物にたどり着いた頃、時計を見ると丁度45分だった。  普段と同じボリュームを1/2から1/3の時間で食べるというのは、ちょっとばかり慌ただしい。美味しいものはやはり一口ごとに余韻を楽しみながら食べるものなのだ。駆け足で食べてみて改めてそう感じた。  東京に出たついでに馴染みの寿司屋で一杯やってから飛行機に乗る。それって旅慣れた人がいかにもやりそうで、ちょっと面白く感じていたのだが。しかし我々にとっては慌ただしく旅慣れるよりも、しっかりとペース配分して楽しむ方が性に合ってるようだった。

神はいずこ

20131025 私は天気の神様に愛されている。そんな事を言うとギリシャ神話の時代だったら当の神様から「傲り高ぶるのもいい加減にしろ」と雷の一つも落とされかねない。それでも重要な場面で雨が上がる事が何度かあると、そんな気がして仕方がない。  もちろんバイクで走っている時に夕立にあったり、洗濯物の取り込みを頼まれていたのに突然の雨に呆然とすることもある。でも、夏の夕立の中をバイクで疾走するのって結構気持ちが良い。前回の東京行きは我々の後を追うように台風が近づいてきたが、帰り道のJR東日本も土壇場でグランドクルーが気を利かせて一本前に乗せてくれた飛行機も空港からのリムジンバスも、悪天候を僅差で避けきってくれた。  ここまで書くと天気に恵まれていると言うのはやはり何か違って思えてくる。どちらかと言えば「悪運強い」と言った方がしっくり来る。幸運の女神という言葉は良く聞くが、悪運を司る神様というのは何処にいるのだろうか。