レモンの成長

20130428 暖かな陽差しが降り注ぐ日が続き、天気が悪くてもコートがいらないまでに春も深まった。冬の間休眠していたミニバラは、赤い新葉がすっかりと緑色に変化して光合成を謳歌している。そしてベランダの鉢植えの中で一番最後に成長をはじめたのはレモンの木だ。冬の間はほとんど葉を落とすことなく眠ったように成長を止めていたが、枝の先端に小さな葉と中程に花芽が伸び始めた。  去年買ったそのレモンの鉢植えは、結局の所質の悪い実が一つしかならなかった。たくさんの花と実はついたのだが、ポロポロと大きく成長することなく落ちてしまったのだ。実を選別して要らない物をとってしまわなかった事、水やりが足りなかった事が原因らしい。何だかとってしまうのがもったいなくて、皮が割れてしまっている唯一の実はまだ収穫できずに枝に付いている。  余分な実を摘むのは「摘果」なのか花のうちの「摘花」なのか、水はどれくらいやった方が良いのか、調べる事・やる事はたくさんある。もう一度おさらいしてなんとか今年こそはたくさんの実を収穫できるようにしたい。

季節のエネルギー

20130409 冬の間、空気は乾燥して短い昼間でも洗濯物は良く乾く。と言うのは案外地域的な決まり事なのかもしれない。  最近家で仕事をしているので、時折洗濯物の片づけを請け負う事がある。その時々の洗濯物の触り心地は、その日の湿度によって様々だという事が最近わかってきた。そして、山に囲まれ水路の多いこの辺りは、関東地方に比べて冬でも洗濯物が乾きにくいと言う事に気がついた。  冬が終わり春が来ると程よく乾燥し程よく日が当たる。洗濯物が日陰に隠れてしまってしばらくしても、取り込んで畳む時に驚くほど暖かな熱量を保っている。濡れていて冷たいのか、ただ冷えているのか、そんな事を確かめなくてもいい季節は、やはり気持ちが良い。

復活する記憶

20130403 とある縁で大阪にあるイタリア料理店で食事をする事になった。インターネットでその店を調べると、そこそこの値段でそれほどメニューは多くない。日本にあるそこそこのイタリア料理店ではがっかりさせられる事が多かったので、果たして今度はどんな店なのか、期待と不安が入り交じる。  結論から言うととてもおいしい料理を出す店だった。イタリア人が「本国で食べるよりもおいしい」と言ったのもうなずけるほど。いったい何が違うのかわからないが、塩やオイル、食材の薫りから味まで、目を閉じるとイタリアの風景がスッと思い出される懐かしい味なのだ。  日本料理は日本で食べるのが一番、イタリア料理はイタリアで食べるに限ると思っていたが、その南イタリアをイメージした店はオーナーからして陽気なナポリ人、日本にいながらにしてイタリアを感じる事が出来たのは望外の出来事。聞くと食材はほとんどは本国から取り寄せているとか。高給イタリア料理店ならいかにもありそうな事だが、それにしてはその店は大変リーズナブル。  イタリアでは復活祭が終わったばかり。遠く離れた日本でも美味いイタリア料理の記憶が復活した春の宵。